「十弥、これって……」 「ああ」 七色のクリスマスツリーを見ながら、ポツリ、ポツリと呟いた。 「本当にあったんだね」 独り言のように呟く。 「セ……夏音」 十弥が、あたしの名前──下の名前を呼んだ。 「何?とお……」 振り返り、名前を呼び終わる前に、 唇が重なった。