突然、公園の前で十弥が立ち止まった。 『聖夜公園』 人通りはなく、名前も知らない公園。 というか、ずっと、十弥について行ってたから、ここがどこかも知らない。 「今度は何?」と、十弥の顔を見上げてみる。 「……すげぇ」 感嘆の声を漏らす十弥。 目線の先を見る。 そこには──── 七色に光る──といっても、オーナメントがじゃなくて、 木自体が七色に光る、クリスマスツリーがそびえ立っていた。