昼休み、あたしの周りに男女関係なく集まってくる。
「いつから、好きだったの?!」とか、
「うわぁ~、ライバル増えちゃったよ」とか、
「俺、瀬戸口のこと狙ってたんだけどなー」とか、
言っていることは様々。
あたしは、愛想笑いばかりして、脱け殻みたいに──脱け殻になっていた。
「セト」
帰りのホームルームが終わって、十弥があたしを呼んだ。
男子は冷やかし、女子は嫌ぁな顔を向ける。
「行って来な」
パンッと、背中を叩き、ニコッと微笑む咲希。
あたしは、「うん」と頷き、十弥が居る廊下へ胸の高鳴りを抑えながら、走っていった。
†☆†