波音の回廊

 「保護者?」


 「ほとんどが、親のことだけど」


 この夜は私たちは、テーブルでは食事をせず。


 床に引かれた絨毯の上に座り、ちょっと和風な感じの酒の席を設けていた。


 ところが絨毯だと思っていたのは、巨大な熊の毛皮だった。


 さっき清廉が教えてくれたけど、アイヌ人たちとの交易で手に入れたものらしい。


 顔の部分を見てしまうと怖い。


 「そうか……」


 さっき七重が、「清廉が罪人になれば、一人残されたあの娘はどうなる」と脅してきたことを、その時清廉は思い出したらしい。


 「この島では瑠璃は身寄りがないから、私が瑠璃の保護者だ」


 「そういうことになるのかな」


 「私が瑠璃の保護者になるには、養女にすればいいのか」


 「養女!?」


 私は噴き出してしまった。


 二歳年上な清廉が、父親?