そこは大きなワンルームマンションだ。 中に入ると冷たい風が吹いてきた。 眼前の窓は冬だというのに開いている。 風に乗って千葉の匂いがした。 というか窓の外、ベランダに千葉がいた。 こちらを向いて柵に腰をかけている。危ねえな。 俺は窓に近付いた。