そんな中、カイリを優しく抱きしめ、
泣きそうな顔で微笑む先生が皆の後ろに見え…

ついつい…
オレまで涙目になって鼻を啜ってしまった…。


次の日、誠さんから連絡が入り、

オレ達は全員で病院に向かった。

魂が身体にちゃんと戻った途端、
彼方先生が飲ませた『水薬』が効果を発揮しだしたらしく、

本業のお医者さんは、真宵の超回復に首を捻ったらしい。

…それでも、流石に完全には回復していなくて…。

しばらくは入院しなくちゃいけないし、
身体のあちこちをガーゼや包帯に包まれていたけど…。


病室に入って行くと、
ベッドの上で上半身を起こし、
窓の外を眺めていた真宵は振り向いて、柔らかく笑う。

「…日向。

またキミの顔を見れるなんて……

嬉しいよ…。」

…もう『泣き虫』のレッテル貼られても構わない…。

オレは、ぼろぼろと涙を流した。