虹色の騎士団


その光景は、

いやに
ゆっくりと流れた。

炎の矢が、リンの肩に突き刺さる…。

鋭い痛みに思わず
よろけて、

泥の中に膝をついたリンの前に

レオンが飛び出す。


ドスッ!という鈍い音が何回も響き渡る…。



音に合わせるように、
背中を大きく震わせながら、

レオンは、
リンの前から一歩たりとも動こうとはしなかった。


古い物語にある、

自分の身を呈して
友を守りきった勇者のように………。