「まさか具合でも…!」

そう言うと、いきなり顔を近づけてきて…。

『きゃーーー!!!!』

女子の黄色い悲鳴が響く中、オレの額に、真宵が自分の額をピッタリくっ付ける。

「…熱はないみたいだね。」

「べ!別に具合っ、悪くないっ!!!」

慌てて仰け反り、椅子ごと倒れそうになりながら叫ぶと、

「そう…。良かった。」

真宵は安心しように、にっこり笑う。

「真宵っ!!」

凛が名前を大声で呼びながら、物凄い勢いでこっちに来て、真宵の手首を掴む。

「何…!!考えてんだ!!」

「…凛。
やきもちは良くないよ…。」

いよいよ教室が騒がしくなる…。

なんか、『本妻?』とか
『愛人?』とかいう声が
女子だけじゃなく、

男子の方からも聞こえてくるように……。