「余計な詮索するなよ」



雪翔は何かを察したのか俺に一言ボヤく





「なんでだよ」



「お前馬鹿なんだから口滑らしそうじゃんか」



「たぶん、しねーよ!・・・たぶん」




結愛ちゃんの為に敢えて言っちゃうかもしれねーけどっ




「お前なんで結愛ちゃんに忙しいなんて言ったんだ?」




「麗菜の事あるし」



あーそれもそうかー・・・



こないだの勉強会の時みたいにバッタリになるのもまた困るしなー




「結局麗菜先輩かぁ〜」




最近結愛ちゃんと仲良くしてたしちょっとは変わったかと思ったんだけどなあ



やはり、俺としては複雑だ




その時、グラウンドにいる俺たちに



「かーんーだーくうううーん!!!」




と品高く優しい声が降り注いだ




上を見上げると、校舎の窓から大きく手を降っている結愛ちゃんが居た




「な゛ッ・・・」




雪翔も相当驚いているようだ





「がーんーばーれえーー!!!」




そんな雪翔への応援ラブコールを耳に授業は?との疑問が浮上



と、思いきやそのまま教科担任にこっ酷く怒られている様子の結愛ちゃん



一瞬シュンッとして席に座る