※クールな彼の笑顔にご注意下さい





「お前は〝逢坂教″ってより〝神田教″だな」





「ん?そおとも言う(笑)。」




「ねえ、なんかクラスの皆続々といなくなってる気がするんだけど」





仁美の言葉にふと周りを見渡すと、もう私達しか教室に残されていなかった



「あれ?移動教室だっけ?」




「なあ、今日調理実習とか言ってなかったか?」




ふむ。言われてみれば・・・



先週の記憶を脳内再生してみる。




ーー



「来週は実習に入っていきます。忘れ物しないよぉに!


そして、手作りカップケーキを誰にプレゼントするか考えときなさいよ!青春ねっ」




ーー




「あーうん。来週調理実習って言ってる。カップケーキ作るって言ってる」



「言ってるって何?まるで今見てきたかのような言い草ね」



「うん、今見てきた!」



「・・・宇宙人」



「えぇ!なんで!?」



そんな中身のない会話を横にバッと腕時計を確認する流輝




「やべぇ、チャイムまであと1分」





ーーキーンコーンカーンコーンーー




「あ、鳴っちゃったねっ」




〝いくぞ!″と流輝の掛け声に教材を手にした私達はダッシュで調理室に向かう