そんなあたしの想いが伝わってしまったのか此方に振り向いた流輝は
今まで見たこともない優しい瞳をしていた
優しくて・・・
でも・・・
何処か、哀しげな・・・
私に〝ホントだよ、ごめん″と告げているかの様に・・・ー
「なんで・・・なんでこの子なのっ流輝!
なんで・・・雪翔くんの彼女なんか」
その言葉でハッとした
流輝はいつからあたしの事を・・・?
いや、いつからであっても私・・・最低だ
流輝に出会った時から神田くんの事を好きと言い続けてた
どのタイミングで流輝が想い始めてくれても
とてつもなく残酷なほどあたしは
神田くんの事しか見てなかった・・・
「・・・ッ」
あの時も
この時も
どの時も
想い返せば返すほど
流輝の前で神田くんの話してるあたししか思い出せない
そんなの、流輝からみたら
悲痛で残酷で、逃げ出したくなる毎日だったはず
あたしは流輝の事を今までずっと無意識に傷付けてきたんだ
あたし、最低最悪だ・・・
「・・・ー」
流輝の気持ちを考えるだけで涙が止まらなくなった
溢れて溢れて止まらなくなって
心は申し訳ない気持ちで押し潰されそうになった

