「友達が・・・麗菜がね?大好きな人に振られたんだって」
恭子先輩のその言葉にあたしの心がズキッと痛みを感じた
私の・・・
私が・・・
横から奪ったようなもんだもんね・・・
「だからあたしも流輝と決着つけようって思ったの。私たちもう直ぐ卒業だしね」
「ごめんなさい。」
「謝らなくていいよ、流輝。」
申し訳なさそうな流輝とは裏腹に笑顔を向ける恭子先輩
「だって流輝はその子の事が好きなのよね?」
「え・・・?」
〝その子″って〝誰″と思う暇なく理解できた
恭子先輩の目線があたしだったから
「え・・・あたし・・・?」
何かの冗談かと思った
一瞬本気でそう考えた
でも、流輝はあたしに背を向けたままで
冗談にするには材料がなさすぎた
流輝は今、どんな顔をしてるの・・・?
顔を見せてくれないと・・・分からないよ

