「やっぱり、警察には行った方が」





「それはやだ!お母さん、心配しちゃうし、あんまりオオゴトにはしたくないよぉ・・・」




「あんた、そーは言っても、これはそんな簡単な話じゃっ・・・」




「なぁ、お前ら。看板の事なんだけどさー」





「ぷっ、ちょ、今大事な話してんのにバカ流輝、タイミングっ」




「えええぇ!仁美こっちも大事だよぉ!流輝顔にペンキついちゃってる!!」




「げ、まじで?!」



血相変えて慌てる流輝



「どどどどーしよっペンキだよ!落ちないかもっ」



そんな、流輝以上にアタフタする私




「一応水性ペンキ使ってるから乾く前なら」



「ホントっ?!流輝ちょっとしゃがんで!!」



「は?!」



「私の身長じゃ届かないんだもんっ!」




しゃがんだと同時に私はスカートのポケットからハンドタオルを出して流輝の頬辺りの青いペンキを拭き取る




「・・・なぁ」



必死に拭き取る私に軽く声を掛ける流輝




「ん?」




「いや・・・なんでもない」




なんでもないって何さっ!




「ー・・よし!とれたよ!!」





「まじで?さんきゅー、」




ふぅー、ペンキがこびり付く前でよかったぁ〜