一限目が始まる予鈴にハッとし、必死の思いで教室へ戻る




「結愛!!大丈夫だった?!!」




血相変えて私を心配してくれる仁美




「あーうんっ。なんか、麗菜さんと神田くん付き合うことになったみたい」




「え゛??!」


仁美は驚きを隠せないようだ



「でも、さっき。ホントさっき。結愛と入れ違いで神田来たよ?結愛を尋ねに」




「・・・ッ?!」




なんで、?



どうして?!



一体私に何の?




「今ならまだ追いかければッ」




「ううん、いーや。」




あの海辺での告白の返事とかかな




何にせよ、今は・・・




「会いたくないやっ・・・」




「結愛・・・」




「あ、ねえ仁美!化学って移動教室じゃなかったっけ?!」




「あ、うん。流輝は他の奴らと先行ったよ」




「じゃあ、私達も行こう!?


新学期早々移動教室とかあり得ないよねー(笑)」




無駄に笑って仁美に心配かけないようにしなきゃっ




化学室へ向かう際、神田くんのクラスを横切る




いつもならチラッと横目で見てしまう私も今日は真っ直ぐ前を見つめてガンとして横を見ないようにした




うん。コレでいいっ。


今度は、頑張って、好きを止めなきゃ




こうして私の神田くんを避ける日々が始まった