「私、神田くんのこと諦めようかなーっとか思ってる」




「神田への愛が冷めたってわけじゃないよね?」




「えへへ、まだ、大好きですっ」




親愛なる暖かな眼差しで私を見つめる仁美




「でも、この夏休みでもしも、麗菜さんと神田くんの関係が変わってたら好きを辞めようって決めたっ」




たぶん、その確率は高いんだろうけど、



数ミリの確率でもいい。



合宿でなにもなかったなんてことを期待してる自分がまだいるから・・・




ほんと、ドアホねっ




「結愛ちゃん、先輩が呼んでるよ?」




突然の、クラスメイトの声掛けに驚きながらもドア付近に目をやると美人撫子




「麗菜さん」



・・・が私にニッコリ手を振りながら立っていた



「出た・・・」




ま、まあ、仁美はそんな事もボソッと言っていますが、とりあえず麗菜さんの所まで近寄る




「結愛ちゃん!ちょっとお話しあるんだけどいいかな?」




やっぱり表情を変えずにニッコリ素敵な笑顔の麗菜さん



ホント・・・この人美人さん




テクテクと麗菜さんについて行くと屋上




もうHRが始まっているから誰もいない屋上、シーンとしているだろう廊下



美人を目の前にして緊張するあたし