初恋story 

「ありがとう」
微笑みながらいうと奏は大きくうなずいた。
奏と校門まで一緒に行き、私は一人立ち止まる。
「ばいばい、奏」
「うん、ばいばい」
奏は“報告待ってる”とは言わなかった。
それが奏の優しさだってわかっているけれど、その優しさが少し辛かったりもする。
…そんなことより、どうやって気持ちを伝えるか。
まずはしっかり目を見る…それと、ゆっくりゆっくり話す。
しっかりと自分の気持ちを丁寧に…
「美虹さんっ」
「亮羽くん、早かったね」
亮羽くんは私が外に来てから10分とちょっとで来た。
「あ、はい。今日は特に話すことがなかったので」
「そっ、か」
もう少し話してて欲しかった。だけど、早く会いたいって言う気持ちの方が強かった。
だから、わがままは言わないよ。
…でもわがままになっちゃう。