絡まった指一本一本に体中の神経が集中しているみたいに、爆発しそうに、阿久津の体温が伝わってきた。
「もうちょっとだけ」
「ち、ちょっとって……!?」
「……俺寝るまで」
「いつ寝る……っ」
「わかんない」
わかんないじゃないよ!
叫びたくなるのを堪えて、ほーっと息を吐く。
落ちつけ、落ちつくのよ辻野栄美。
こいつは熱に侵されておかしくなってる。一瞬の油断がピンチに繋がるんだ。
ていうかこういうのは彼女の仕事なんじゃないの? 私が付き合ってあげるようなことじゃないと思うんですけど、どう考えても……!
阿久津の熱で、冷たかった私の手もとうに温まってしまったはずだ。
だけど、目を瞑ったままに苦しそうに眉を顰めた様子を見てしまっては、振り払うに振り払えない。
いくら普段憎まれ口を叩かれたって、38度を超える熱を出した病人を放っておくことはできない。
こういうときくらい存分に甘えればいいと思う。……いや、割といつも甘ったれてるけども。

