それから、腕で目を覆っている彼にばれないようにそっと額に手を這わせる。
……めちゃめちゃ熱い。
驚いた阿久津が一瞬びくりと体を揺らしたけれど、すぐ視界に私を捉えたからか、大人しくなった。
「阿久津、ありがと」
「……辻野の手冷たい」
「心が温かだからだよ」
「気持ちい」
「え」
額にあった私の手を徐に取り外し、病に伏せている同級生はそれをそのまま自身の手とあろうことか恋人繋ぎで絡めとる。
強い力で握られた手は、そのまま阿久津の首筋に押しつけられた。いやいやさっきまであんなに力入ってなかったじゃん。
首元が大きく開いたロンTから鎖骨が覗き見えていて、妙に色っぽい。
唾を呑んだのか、喉元が大きく動いた。
「あ、阿久津……っ」
これまでの経験にない独特の、男の子の感触にビビって逃げようとするも、病人とはいえ男女の力の差は大きいもので、かなわない。

