カルネージ!【完】





うわ、きつきつ! 阿久津、こんなリュックいっぱいに教科書やら何やらいれて、持ち歩いて登校してるんだ。


教科書やノート、辞書どころか、筆箱まで全部ロッカーに置き勉している私とは大違いだ……。み、み、見習わなくては……!



苦笑して、何気なく一番上に無理やり詰められていたピンク色の袋を取り出した。


阿久津がピンクって。似合わない。何だろうこれ。


それは思ったより軽く、暗いリュックの中からいとも簡単に引っ張りあげられる。




「……う、……ううん!?」




思わず声が出て、片手で持ち上げたそれを凝視した。


ピンク色のビニール素材の袋の中に、更にラッピングされたファンシーな紙箱が入っている。



……これ。


――バレンタインチョコ?



えっ、え……っ? でも、さっき本人は誰からももらってないって言ってたよね?


驚きと動揺で、ほぼ反射的に一度開けた形跡のある袋の中から、中身を取り出してしまった。



その小箱もピンク色で、ハート形。明らかにお店で売っているような大量生産された既製品ではなく、手作りの代物だと気付く。