“亜弓ちゃんはもういない” この事実を身に染みて、今理解した。 もう・・・、二度と会えないんだ。 どこの学校かも、どこに行ったのかもしらない。 知ってるのなんて、名前と年くらいだ。 でも、二度と会えなくても、ここで過ごした日々は消えない。 会えなくても、亜弓ちゃんの記憶に少しでもあたしが残ってたらいいな。 くじけちゃいけない、と首をふって、あたしも食堂に向かった。 “亜弓ちゃん、ありがとう。あたしも、そろそろ帰るんだよ・・・” 本当は、直接伝えたかったよ・・・。