清祥学園は私の家から一番近い全寮制の学校だ。でも、そこの学校は色んな噂でいっぱいの場所だった。


例えば、理事長の息子が学校に通っていてその仲間までもが授業免除とか。その息子達が誰も入れない建物を使ってバンドをしているとか……。



「ええ、そうよ!この辺だと清祥学園しかないもの」


「えー、絶対ヤダ!あそこの噂知ってるでしょ」


「あー、理事長の息子が授業免除とかバンドやってるとかでしょう?良いじゃない!ミオンもギターやってるし、バンドやりたいなら入れてもらえば良いじゃない!」


「そういう問題じゃないんだけど…」


「とにかく、清祥学園には転校してもらいます!もう手続きしちゃったもの」



娘の意見も聞かずに決めるなんて、お母さんはホントに自分勝手だなー。私に残された道は一つしかないみたい…。はぁー、



「分かったよ。清祥学園に行く」



「良かったわ~。それじゃあ始業式は一週間後だから、準備しておきなさいよ!」



私はこの日から一週間、お母さんと楽しく暮らしていた。



そして、夏休みが終わった今日。私は新しい出会いが待っている。清祥学園に行った。