「昼飯くらい寮の学食もあるわけだし、いらねえだろって引き止めたんだけど、一人寂しく飯食わすのかよとか、変な理屈並べて、結局そっち向かったわけ」


「そうだったんだ…」


「それだけなら、恋愛って感じには思えなかったけど、夏休み中も妙に
お前に会いたがったりさ。まあ、美菜とかいう偽物に騙されたみたいだけどな」


「は、はははっ」



今思えば、あの時、既に、理玖は美菜が私だって気づいてたわけね。

は、はずかしい。


「で、恭平はわりと誰とでも仲良くするタイプだけど、さすがにここまでってのは見たことねえし、それを女に対する態度に置き換えてみれば恭平の心が見えてきた、みたいな」

「……」

「さっきの……。どこに惹かれようが良いって言ったのはアイツの本心だろうな。だから、もし、お前が男だったとしてもアイツは多分気にしねえよ」


そっか……。