――まさか、こんな事が原因で、私達、巻き込まれたわけ?

いい迷惑というかなんというか。

普通じゃあり得ないよね。

まあ、一番普通じゃないのはここに紛れ込んでる私なんだけど。



「約束守らないなら、もう終わりよ。私がそういう人嫌いなの知ってるでしょ?今日中に荷物まとめて家出ってよね」

「だー!!疑って悪かったよ」


うっわあ、桜御先生が頭上がらないなんて柳瀬先生って、すごいかも――。

あの地味で大人しそうな姿からは想像もつかなかったな。


「素直でよろしい」


すると、そう言って褒めた柳瀬先生の眼鏡を桜御先生がほんの少し下にずらした。