臼「あっ!ちょっと待って!!」
パシッ
臼木は出て行こうとするアリスの左手を掴んだ。
『??』
アリスは掴まれた左手を見ながら首を傾げた。
臼「あっ。えっと、あの・・・」
アリスの目線は整った臼木の顔に向かった。
「えっと、えっと・・・」とわたわたしている臼木をみるとアリスは思わず笑ってしまった。
『アハハッ!落ち着いてください。待ってますから』
また笑顔を向けると臼木の顔が赤くなった気がするが、アリスは敢えて黙っていた。
臼「うぅ・・・すみません・・・。」
臼木はバッと俯くと胸に手を当て深呼吸をした。
臼「フゥ・・・。えっと、俊彦さんのことなんですが・・・」
俊彦とは、アリスの母の兄で行方不明になったここの元管理人である。
アリスは頷くだけで、返事はしなかった。
臼「さっき、思い出して・・・。俊彦さん、行方不明になる2日前にメモを残してくれたんです。でも、それがなんかの暗号みたいで・・・。」
『そのメモは今ありますか?』
ドッドッドッドッドッ
アリスはうるさい心臓の音を誤魔化すように質問した。

