しかしその顔には焦りの色が見える。
後「なぜ俺だとわかった?」
アリスはふふんと得意げに答えた。
『理由は4つ。』
指を4本立て、突き出した。
後「ひとつめは?」
『1つ目は、あんた、運転手なのにSOSぜんっぜん出してなかったでしょ。普通、バスジャックにあったときはハザードランプを点滅させるとか、表示行先表示器に緊急事態発生とか出すでしょ。でも、あんたは出さなかった。なぜか、主犯格だから』
後「ッフ・・・なるほどな」
『2つ目は、この公園、入口がふたつあんのよ。ここ、東口は広くて、バス専用の駐車場だし。反対に西口はここに比べ、狭く、一般車両用の駐車場。あんたは駐車場の指定をされていない。けど、今の状況に最適な東口に留めた。Uターンまでしてね。あの時バスが右に曲がって揺れたけど、そいつ等は運転手を怒鳴り散らさなかった。なぜなら、運転手が主犯格だから』
アリスは後ろの3人の男達を指差した。
それにつられて、後藤は後ろの3人を睨んだ。

