ハァッハァックッ、!ハァッ・・・


静かなある日の夜。




アリスの走る音と、荒い息遣いが公園に響いていた。

あれから何キロ走っただろうか。
あいつは撒けただろうか。

いろいろな不安感が交差する。


『ここまでくれば・・・大丈夫・・・』


そう言ってアリスは膝をついた。

『フゥ・・・。・・・?なんだこれ』


アリスの手についている、べっとりとした液体。
暗くて色は分からなかったが、その液体の先にあるものはしっかりとみることができた。


『っっ!凛子っっ!お母さん!信吾さん!』

目は開いているがまばたきはしない。温もりもない。




死んでいた。




?「あーあ、見ちゃったか~」


『!!?』