男の子は私のことを見てて固まっていた

もちろん私も。

長い沈黙。

耐えきれなくて初めに声を出した私。

「あの…貴方は、人間の方ですか?」

「…あぁ。」

ぼーっとしている。

だ、大丈夫かなこの方。

「……」

「……」

そして再び沈黙が流れる。

ギラギラ

上から眩しい光が私たちを照らす。

ど、どうしよう。

話す事、話す事……

ないです。

「あ、暑いですね…」

「…そ、うだ、な。」

お、終わっちゃった。

話す事ないのかな…?

だったもう海の中に行こうかな。

ここにいたら身体中が乾きます…

「話ないみたいなんで私、帰りますね…」