「勘違い…?」

私はもう一度海から顔を出した。

すると海の上であたりを見てた男の子の姿が。

「あ。」

「あ…、え、あの…」

目があってどうかしようかと思ってシャンさんに助けを求めようとしたら近くにいたシャンさんのすがたがなかった。

私はどうしようかと迷ってるあいだにも男の子は私に近づいてくる。

そして

「お前、サメがいたのになんでこっちににげねぇんだ?」

目の前には男の子。

「あの…。」

「あぁ?なんだ?とりあえず、今はサメいないみたいだな。ほら、来いよ海から出るぞ。」

グイ

海の中から私の手を探して私の手を握って陸の方へと向かってった。

「あの、離してください…。」

「危ないだろ?」

「何がですか?」

「サメに食われたらどうするんだよ!」

"サメの中には人間に悪さをする者がいてな。"

ふとシャンさんが言ってたことを思い出した。

「シャンさんの事悪く言わないで下さい!シャンさんはそんな事しませんから!」

「は?お前何言ってるんだ?」

「サメでも傷つけないサメだっているんです!」

「はぁ…、いいからほら、もうつくから俺にしっかり掴まれよ?」

そう言うとあたしの腕を引っ張ってさらさらしてるところに投げられた。

「きゃっ!」

「……」

「いきなり投げるなんて酷いですよ!」

男の子は私を見て固まってる。

「…人魚?」










これが私たちの出会いだった。