「ここですか…っわぷ!」

何やら私の顔についた。

「何これ…」

「これはビニールというゴミだ。」

「びにーる…?」

初めて聞く言葉。

…確か学校で習ったような気がしたんだけど、忘れてしまったよ。

もっと勉強すればよかった…

今になって後悔してしまう。

「人間の出すゴミの一つだ。」

「そうですか…。それにしても、向こうでも思ったのですけど、ここの海…濁ってて汚いです。」

「そうだな。俺もそう思う。」

人魚の住む王国とは違って濁ってる。

「よし、陸の近くまで行くぞ。」

シャンさんは先へと進む。

私もシャンさんからおりてシャンさんに続く。




「ここらでいいぞ。顔を出してみろ。…人魚は水のないところ駄目なのか?」

「いえ、大丈夫です。少しなら平気ですよ。」