私の心は限界に近かった。 ふと顔を上げると美しく澄んだ青い空を飛行機雲が2つに分けていた。 だんだんと見えてくる地平線。 目の前に広がる海。 ザアァ…と押し寄せる波の音が、何とも私の耳に心地よかった。 「海が…、波が、私を呼んでる?」 そんな気がした。 波が、浜辺に押し寄せては引いていく。 ただ、それだけのこと。 ごくごく普通の当たり前のことなのに、何故か引き込まれる。