梅雨の病室。

纏わりつく様な特有の蒸し暑さの中で。

俺は白いベッドに座った彼女を抱きしめていた。

回した手にかかる長い黒髪。

俺は、彼女を抱きしめながら首筋に、雨を降らせた。

そして、赤い跡を見て、満足そうにしている。

そんな俺の頭を彼女の柔らかな手が包み込み、唇同士が触れ合った。