妻の中学卒業後の話を、妻の幼なじみから聞く事が出来ました。

高校中退後、工場に就職したそうです。
そこで出会った男性と交際していたようですが、口車に乗せられ、風俗店で働かされていたようでし。

風俗店での勤務経験の話は、妻から直接聞いた事がありましたが、詳細がはっきりしなかったため、ここでは書きませんでした。
今回、概要を知る事が出来たため、追記という形で書かせていただきます。


妻はこの頃の経験を、とても辛かったと申しておりました。
よく、店のシステム等を話してくれましたが、それは聞くに堪えないものでした。

そんな地獄から救ってくれたのが、元旦那だったそうです。
結果的に、それは新たな地獄の始まりでしかなかったわけですが、それでも、当時の妻は感謝していたのだと思います。

妻が昔使っていた携帯電話の、未送信フォルダにそれを裏付けるものが残っていました。

妻は、元旦那の死が、事故ではなく殺人だと信じてました。
かつて妻と家庭を踏みにじった二人の男の仕業だと。
その二人への恨み言が、未送信のまま残っていました。
作成日は、私と出会うほんの数週間前でした。

自ら望んで逃げ出した生活とは言え、妻は確かに元旦那を愛していたようです。
そしてそれは、長い間妻を縛り付けてもいました。

幼なじみは言います。
私と出会ってから、妻の表情が変わったと。

実際、私と出逢う前の妻の写真を見ましたが、私ですら別人かと思うほど、全く違っていました。

私の知る、穏やかで温もりに満ちた妻の笑顔はそこにはありませんでした。

改めて私は思います。
私のような人間が、僅か五年とは言え、彼女に安らぎを与えてやる事が出来ていたのなら、それだけでも私の人生は無駄ではなかったと。