息子の問題行動は目に見えて減っていきまさした。

がしかし、それは飽くまでも、家庭内での話です。

一歩外に出ると問題を起こします。

家で押さえてる分が外で発散されている、と言うわけだもありません。

なぜならば、家庭内で問題を起こしていた時も、外でも同じように起こしていました。

少なくとも、家庭内だけでも減ってきたのは、わずかながらの前進だと思います。

外に出れば、誰も彼を叱りません。
知恵を付けるほどに、彼の行動はエスカレートしていきます。

年下の小さな子を引き連れ、時には人に怪我をさせかねないような危険な行動までとるようになりました。

学校からの逃亡、万引き、窃盗。
歳を重ねるにつれ、悪質になっていきました。

中学生になる頃には、ついに警察のお世話になることとなりました。

逮捕こそされなかったものの、児童相談所での更正プログラムを受けることになります。

この頃は、私も妻も疲れきっており、家庭内の空気もギスギスしていました。

毎日二人で悩み、毎日問題を起こす息子に疲れ、本気で心中を考えた事もありました。

それでも、いつか息子に気持ちが伝わると信じ、なんとか踏ん張っていました。

とは言え、やはり人間というのは弱い生き物です。

私は鬱病を患い、一時期は外出すら出来ないほどに悪化してしまいました。