「え――――――――っ!」

次の日、ラブホ内で目覚めた可憐は、

頭がガンガンする中…そんな酔いもぶっ飛ぶ…出来事に飛び上がった。

もう一度確認する。

服は着ているが……ここは紛れもなく…泊まって××の場所だし…

リアルに置かれた一万円札が、生々しかった。

「か、確認を…」

確認の仕方などわからないが……形跡はない…と思う。

「よし」

自分に言い聞かせるように、頷くと…

可憐は、一刻も早くここを出る為に、大慌てに取るものも取らずに、ホテルから飛び出した。


いや…忘れたのではなく、落ちたのだ。



それは、大切な学生証。


中学生を証明する学生証。