斜め後ろの翔琉くんが
気になって仕方なかった
3時間の授業を終えた。




『ありがとうございましたーっ!』





私は授業が終わると
1番に荷物をまとめ
先生に挨拶をすると
送迎の車に飛び乗った。





耳にイヤホンを差して
お気に入りのバンドの音楽を流す。
頭の中が音楽一色になる、
この瞬間が私の1番好きな時間。



ちらほらとみんなが帰るのが
車の窓から見える。

大体の人が帰っただろうか
先生と話終えた様子の翔琉くんが
中から出てきた。


そして、不意に合う

目 と 目 … 。


2秒程たったころ
翔琉くんが ペコ っと
会釈をしてきた。

つられて会釈を返すと
微かに微笑み
翔琉くんは自分の車に乗り込んだ。






……なにあれ。
可愛すぎでしょ。
普段、男子に免疫がないせいか
赤くなる頬を抑え
ニヤけるのを我慢する。


叫び出したい。
そんな気分だった。