【栞菜side】
「はぁっ!?」




いきなり莉音に叫ばれた。




「転校するかもしれないってどういうことよっ!」




「えっと、それはね……」




私は、あれから、ママにこっちで一緒に暮らさないかと言われたことを伝えた。




そして、私が行こうかどうか迷っていることも。





「私ね。今までママと一緒に過ごしたことがあるのは、幼稚園児の時だけなの。でも、せっかくここで莉音や宮野と友達になれたし、離れたくないって思ってるところもあるの」




莉音は私の頭をそっと撫でた。




「ねぇ、私は栞菜が大好きだよ。だから、私達のことは考えなくてもいいの。私が栞菜を好きだって気持ちは変わらないから。だから、栞菜の好きなようにして?」






「そうだな」