私は長距離が大っ嫌いだ。 なのに、頑張れとか言われても困る。 「やーだーよー」 勢いよく机へうつ伏せると、ポンッと頭に何が触れた。 「中村さん、俺と一緒に練習しない?」 「こ、小林くんッ…」 頭に触れたモノの正体は、小林くんの手だった。 「俺も400mなんだ。だから、一緒に練習しない?」 「する…!ぜひさせて下さい!」