「え、どこに? まだお昼…」
「俺は忙しいとき以外は昼までなんだよ」
「へぇ…、あ。でも智さんと静くんとかは?」
「あー…置いてきちまったな。ちょっとここで待ってろ」
「はぁい」
直樹が空き教室から出て行って、あたしは1人になった。
携帯を開くと1件のメールを受信していた。
「そういえば、静くんともメアド交換しなきゃな」
「杏、ここにいたの?」
「あ。静くんっ」
振り返ると、静くんが扉のところにいた。
「探したよ、さっき直樹さんがこっから出て行ったから、もしかしてって思ってさ。
今日は多分無理だろうから今度、蒼太と一緒に遊ぼう」
「うん!」
静くんの傍に行って、携帯を見せた。
「メアドある?」
「あ、パソコンでいい?」
「うん、大丈夫」

