「……別にカラオケ行ったくらいだもん」
「ンだ? それ」
「え…?」
「誰かと遊ぶなら、俺的にはバイクで暴れるくらいしかしらねぇんだよ…」
「…勝手に出掛けてごめんね……??」
「ゆるさねぇ」
直樹の唇が頬に触れて、あたしの瞳をじっと見つめた。
「嫌になるくらい、キスしてくれよ」
「えぇ?!」
「でなきゃ、許さない」
「そ、そんなぁ…」
「……なんだよ」
直樹の瞳が揺れ動いた。あたしは視線を逸らせずに、ずっと見つめていた。
ゆっくりと直樹の唇が動いて、あたしの意識を止めた。
「…好きならこんくらいしろよ…」
直樹がしたキスは、優しいものとは違って荒々しかった。

