次の日、蒼太に転校することを伝えた。
一瞬驚いた顔をしていた。
「じゃあ今度また会おうな!
会わなかったら、俺殴るかんな」
「…杏には内緒にしていてくれない?」
「何でだよ」
「いいだろ。男同士の中だけで」
「今日じゃなくてもいいから、ちゃんと言えよ」
「…仕方ないなぁ…」
「杏が拗ねるぞ。言わないと、自分だけ仲間はずれだって」
「…困らせないかな」
蒼太が僕の肩を軽くたたいた。
「困らせるって思ってるなら、今一緒にいないだろ」
それを聞いて、少しだけ安心していた。
杏は誰よりも大事な存在で。
自分の中で陽だまりのような存在だった。
消えない傷がある僕は、杏と蒼太がいればそれで幸せだと思った。

