「…馬鹿ね。
戻れないのよ、何もかも。
彼と喧嘩した日。
今の彼と出会っちゃったのよ…。
何よ、今更。
今更彼の元に戻っても、
どんな顔をすればいいのよ…」
美沙の本音がぼろぼろと溢れ出す。
「私は…誰かを苛めることで、
生きている実感をするような、最低な人なのよ…。
彼にそれがバレたら…。嫌だったから…。
ずっと隠して生きてきたのに…」
「美沙がどっちの性格でも、彼は嫌っていたと思うの?」
あたしは何て馬鹿なのだろう。
相手はあたしを苛めていた、最低な人。
それなのに…、彼女の表情を見たら突き放すことが出来なかった。

