俺がそう言うと智の瞳に少しだけ輝きが戻った。
そして息を整えて、真っ直ぐ俺を見つめる。
「そうだな…」
どこか納得したかのような表情を浮かべていた。
「直樹、着いてきてくれる?
俺ももう、うじうじすんのは嫌だから」
「俺もそんなお前を見ていたくねぇーよ」
「ふ……直樹らしい」
苦し紛れに笑ったのか、微かに涙が見えた。
俺等は、そこから学校に行かなくなった。
受験をほったらかして、復讐をするためにその高校に乗り込んだ。
だけど、嵐が待ち伏せていて、
俺等に諦めたかのような弱々しい声で言った。
「……やめておいたほうがいいぜ?」
「何でだよ」

