「1回や2回でも、照れるからまた今度!」
「あ?」
直樹の表情が鬼になる。
「俺に逆らうのかよ」
「うん」
「…へぇ」
それだけを言うと、あたしの頬をつねった。
「いひゃいでふ…」
「入ろうな? でなきゃ、俺我慢できなくなる」
「えっ」
意地悪な笑みを浮かべて、浴室に視線を向けた。
「ほら」
「……強引過ぎる」
「杏にはそんくらいが丁度いいだろ。それに少しくらいは意地悪されなきゃつまんないだろ?」
「そんなこと1度も言ってないんだけど!!」
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