「そんなに信用がないなら、迎えに来なくていいよ…。


勝手に智さんと浮気してるって。

そう思えばいいじゃんか……。


あ。

それとも、蒼太でもいいよ。





もうそれでいいから、あたしのこと嫌っていいよ。

嫌って憎んで。




それでいいよ……」





壊れていく。

キミとの思い出が。



あたしを皆、裏切って捨てる。




そうなんだ。

きっと、そうなんだね。




―ふわっ……。




直樹があたしを抱き寄せていた。




「ごめん…」



そう呟いた声は弱々しくて、あたしの頬に涙が伝った。



「ごめん……」