智はそれだけを言うと部屋から出て行った。 それと入れ替わるように生徒副会長が入ってきた。 それで今に至る。 「ったく…」 「お疲れですか?」 ネコの手も借りたいくらいなんだけど、この副会長がいればすぐに終わる。 それはありがたい。 だけど悔しくも思える。 「今、何かお茶を淹れますね」 「お前家の用事とかねぇのかよ?」 「ないですよ?」 コイツ、何か隠してんな…。 「嘘っぽい笑顔だな、柏は」 柏 祐也(カシワ ユウヤ)。 複雑な家庭らしく、俺と似ているところがある。