「え…??」
「それ以外の野郎は認めねぇからな。
早く料理作れよ。ほら」
触れた唇が赤く、火照っている気がした。
直樹の頬が赤いのを見ると、あたしまで頬が緩んでいった。
(ファーストキスを奪われたはずなのに…、何でだろう。凄いドキドキする…)
「今日からここに自由に住めよ」
「本当にいいの…?」
「お前の居場所は俺のトコだ。いいな?」
「はい…」
強引な口調だけど、本当は優しいのだ。
料理をまた作るのを開始して、数10分で完成した。
「ほら、直樹」
「おー…すげぇ。美味しそうじゃねぇーか」
「でしょ?」
直樹がどんどん料理を口に含んで美味しそうに食べているのを、満足げに見つめた。
携帯を開くと、3件のメールが届いていた。
それはどれもがあたしを心配するメールだった。

