第一、
学校が謹慎処分になっても嫌ではなかった。
毎日退屈で、友達のいない空間に我慢して居続ける。
そんなところはあたしには楽しいなんて思えない。
「…智さん。帰りパフェ食べたい」
「わーかったよ」
はにかんだ笑顔を見て、一安心する。
あたしって不安になるといつも誰かに救いを求めている。
パフェとか誤魔化すように言ったりして。
ただ、あたしは思い出したくないのだ。
あんなにも苛められた毎日は決して楽しいとは言えないから。誰も聞かないで欲しい。
だから「不登校女子」って呼んでもいい。
でも「苛められていた子」とは呼ばないで欲しい。

