次の日になると、学校がないことが嬉しかった。




「今日は男装してけ」



「だ、男装……?」



「俺が昔劇用に使ってたカツラあるし。後は適当にジーパンとか穿けば大丈夫だろ」




「えぇ…、いつも通りじゃ駄目なの?」




「他の男に見られるお前なんか見たくねぇ」







むすっとした顔でこっちを見てきた。





最近、直樹が本当に愛しく見えたりする。



「分かったよ、だから拗ねないで」




「俺の言うこと聞けなかったら、お仕置きだったのになぁー…。残念」





「…それ。嫌な予感しかしないし」






直樹の言われた通りの服を、鏡の前で着替え終わると後ろから抱きしめられる。




「やっぱ帰ったらお仕置きしてやるよ」