「お前はここにいる資格はない」
スッと片手を上に挙げる
「今すぐ出ていけ」
私が座り込んでいた地面に突然穴があきそのまま真っ逆様に落ちた
「……ぁ」
助けを求めるように伸ばした手が真っ黒い何かに呑み込まれる
「――クスッ、これでまどかの思うまま」
目の前には凶悪に歪んだまどかの笑顔
「バイバイ、翼ちゃん」
その言葉を最後に私は完全に呑み込まれた
「いゃぁああああっ!」
ガバッ
悲鳴を上げて起き上がる
「ハァハァ…」
肩で息をして呼吸を落ち着かせた
あんな夢…久しぶりに見たよ
これは信じてはいけないって事なの?
「うぅ……」
流れ出す涙を止めようにもすぐには止まらない
兎に角、どこか同じでも今回のはたちが悪くてひどく心を締め付けた
ドアを見て見るも誰かが来る様子はない
昔だったらお父さんとお母さんに慰めて貰えたんだけどね



