強がりな元姫様



「……後期なんだね」


キキー


集団の前で車は止まった


「倉庫まで行くで! 双子と翼は後ろな」


「「はーい」」


「うん」


三人は車に乗っていく


「……俺は残る」


「え!? なんでやっ!」


「……」


「あー…そういう事? ほら、早く乗っちゃおう」


「おえっ!!」


栗色髪の男が黒銀の髪の男を車に押し込んで乗りかかった


ドアが閉まり車が動き出した


「……」


総長と呼ばれていた男は腕を組んで壁にもたれる


「……いい加減に隠れてないで出てこいよ」


「!」


身を潜めていたのに


「今は俺しかいない。 話ぐらいはしようぜ」


「……」


隠れるのをやめて姿を見せた


「よく分かったな」


「あれで隠れたつもりか? 既に気付いてたよ」


「っ!」


肩を震わせながら言われ恥ずかしくなった